2024年7月16日火曜日

広重 ―摺すりの極きわみ― (あべのハルカス美術館 2024/7/6〜9/1)


僕が小学生の頃に習ったのは「安藤」広重でした。
安藤家に生まれたので「安藤」。火消しの家で、広重自身も家督を継いだと言います。
その後歌川一門で浮世絵師となり、広重の名前をもらいます。
歌川一門の他の絵師は皆「歌川」と呼ばれていますので、当然広重も「歌川」広重であるべきですが、なんで「安藤」になったんでしょうね。そっちの方が不思議。

絵師としては、風景画を得意としますが、それは武者絵や美人画、花鳥図などが得意な先輩がいたから。
得意分野で生きていく、というのはいつの時代も必要とされますよね。

広重の少し前の時代に、北斎が風景画でヒットを飛ばしてますので、当然一番意識したでしょう。
青(ベロ)を多用しているところ、独特の赤との対比も影響を感じます。
時には北斎のような大胆な構図にトライしますが、やはり広重は安定構図だと思います。

今回の展覧会は、広重の初期から晩期まで広く扱っていますが、驚くのはその種類の多さ、数です。注文があれば断ることなく全て受け、器用に表現しているのは素晴らしいなと思います。
北斎もそうですが、アートのマスタリーは質より量ですね。


https://www.aham.jp/exhibition/future/hiroshige/